【ドクターシーラボ】ファンデーション ファンデーション

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椎葉

当社としてYunlinプロジェクトが初めて参画する洋上風力発電事業であったため、そもそも事業開発におけるポイントが何か、という入り口の整理で苦労しました。洋上風力事業は、自然条件・社会条件・EPC・契約・ファイナンス等膨大な要素から構成されています。限られたリソースで最大の成果をあげるにはどうすればいいのか。そのためにはＥＮＥＯＳの強みと弱み、また洋上風力先進国である欧州とアジアの違いを把握して、優先順位をつけながら、知見の習得、整理を行っています。

森本

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塚越

私はもともと化学の出身で、バリバリの技術系です。そんな私がプロジェクトでは法的な面をカバーすることになり、一から学ぶ必要性に迫られました。開発事業者がドイツの企業なので、ドイツ法を英訳して読んでいるのですが、これがなかなかの難物です。また経理の知識も不足していたので、出てきた書類に間違いがないかをチェックするのもひと苦労。法務や経理部門など社内の知見がある人に支援してもらいながらなんとか進めています。

笹野

塚越さんは、プロジェクト発足時から参加しているため、あらゆる経緯、事情をよく知っています。とくに契約関係などは最初に立ち返ることが必要で、技術系とはいえ最適の人材配置です。いまや当社の洋上風力発電事業の第一人者で、2020年9月に参画した秋田県八峰町・能代市沖のプロジェクトでも契約関係を任せられています。

塚越

それぞれに苦労はありますが、やはり実務を統括している笹野さんがいちばん大変でしょう。

笹野

苦労というより、プロジェクトのスピード感に驚きましたね。日々プロジェクトが進行していくなかで、迅速なレスポンスが求められます。英語資料を読み込み、理解し、必要に応じて社内調整をかける。私がこれまで経験してきた業務とは段違いに早い。プロジェクト参画までの意志決定期間も早く、契約書類は膨大。社内外の調整も含めてここは特に苦労しましたが、関係者の協力がなければ絶対に実現できなかったと思います。再エネはいろんな事業者が参画し競争が激しいため、今後もスピード感を持った対応が必要と考えています。

大野

ＥＮＥＯＳの意思決定プロセスも進化しています。2020年6月のＥＮＥＯＳグループ運営体制変更に合わせ、意思決定が迅速化されています。
私は今後の国内での洋上風力事業の展開を見据えているのですが、まだまだ日本には課題が多いと認識しています。たとえば脆弱なサプライチェーン。現時点は、国内での洋上風力事業の導入期に当たるため、サプライチェーンの強化が開始されようとしているタイミングです。当社のみでできることは限られるため、国や行政、業界関係者の方々とも意見交換しながら、当社の事業展開の加速に貢献できればと考えています。